続 『無の瞑想』のお話

・・非(再)プログラミングというのは、早いハナシ自分の「心の悪いクセをなおす」ということなんですね。

クセを直すためには「意識」という道具を使わなくてはいけないものですから、意識を使う訓練から始めなければいけないわけです。今まで使ってこなかった意識の筋肉を使う訓練ですね。

そこで、この意識の筋肉を付ながらしかも集中力も養うことができる訓練法としてエロヒムが薦めているのが『無の瞑想』なんですね。『無の瞑想』を実践するということで、まず意識することを知る、そして客観的に観ること、観察をしてみること・・。

・・そういった意識的な作業がこの『無の瞑想』の中にたくさんありますので、そういった意識全般の訓練をするということにもなるんです。例えば「反応しない」でストップするのも意識を使うわけですし、雑念等に対しても落ち着いてそれを客観的に観ることもしなくてはいけない。

それに伴って体の感覚や心の動きをクールに観察してみることもまた大切な意識の役割なんですね。気づくこと・客観的に観ること・観察すること・・これらはすべて「意識」といった道具がはたす役割なわけです。

『無の瞑想』を実践しますと、これら意識の道具のすべてをFULLに使いますので、というよりも「意識の道具」しか使いませんので、いわば「意識からはじまり、意識でおわる・・」そういった瞑想のエッセンスがこの『無の瞑想』にすべて盛り込んであると云ってもいいくらいなんですね。

例えば、この訓練をしますと誰でも途中で雑念が出てくるんですね。そこで、やはり初心者が一番気になるのは、雑念が頻繁に出てきて中々“無”になれないといった処ではないでしょうか。

ご案内のように、瞑想中には色んな雑念が出ますし、体の痛みや痒みが気になって集中できないということも起きるんですね。しばらく放っておくと自然に雑念や痛みが無くなればイイんですが、中々うまくはいかないんですね。

そういった時に使って便利なのが“無言の言葉”なんですね。観察瞑想(ヴィッパサナー)の技法のひとつにラベリングというのがあるんですが、それを応用したものです。

例えば、瞑想中に雑念が出てきた処に、無言で『雑念!』といったような簡潔で短い単語・言葉・フレーズを使って、意識的にその雑念にあてるわけです。その時は、あくまでも感情的にならないでクールに『雑念!』。

足が痛くなったら『痛み!』。考え事が浮かんだら『妄想!』といった具合に、一回で消えない場合でもそうやって何回か無言のラベリングをするわけです。コツはあくまでも客観的に、受け身の姿勢で対処するんですね(ここで、「客観視」といった意識の道具を使うわけです)。

まるで他人事のように『これが、雑念かぁ・・そのうち消えるだろう・・』といったアンバイでやると、不思議にスッと消えていくんですね。それでも消えない場合は、雑念に意識が集中しすぎている可能性があるので、

雑念からいったん意識をそらして、例えば息をして膨らんでいるお腹の膨らみを感じる処、息の通る鼻の処に意識を強く集中してみたりするんですね。

そしてその膨らみとか息が鼻の穴を通る感覚とかを感じながら、それらを少し観察してみる(観察、これも意識の道具)・・そういった事もしてみるわけです。

ここで思うようにいかないからといって感情的になったり、力づくで何とかしようとかはNG。使うのは意識だけですからね、感情・欲望は使わないということです。

『あぁ、また雑念だぁ~・・(嫌だなぁ~)・・』といったように、イライラしたり“嫌”(嫌は怒りの感情)といった感情が入ると中々消えませんし、無理に雑念を消そうと思っても消えませんので放っておくんです。

あくまでも、クールに客観的に、『成るように成る・・』といったような受け身の姿勢でもって対処するのがポイントですね。とにかく使うのは「意識」といった道具だけですからね。

つまり客観的に観る、気づく、観察する・・そういったモノを色々と使いながら、自分なりの意識の使い方、集中のやり方をみつけていくわけです。

・・まぁ、クセと言ってもどんなクセが悪いのかといいますと、例えば、嫉妬・落ち込み・悲観・傲慢・攻撃心・所有グセ・・etc・・そういったような我々が日常で当たり前に使っている心の習慣ですね。

何度もご案内ですが、貪欲さ・怒り・無知に冒された仏教でいう心処・しんじょ“心もよう”ですね。この悪い心もよう=不善心処を使うたびに習慣化されて、長いあいだ使っているうちに、それがクセになり事があるたびに無意識のうちに出てしまうんですね。

たとえ、それが善くないことだと解っていてもついつい出てしまう。そこで『解っちゃいるけど、やめられないのよねぇ・・』と言うわけです。

意識という道具をフルに使って、そういった我々のプログラミングされた“心の悪いクセ”を直す、つまり再プログラミングしましょうということなんですね。